綿(わた)

世界中のさまざまな地域では5000年もの昔から綿が作られていました。日本に綿が入ってきたのは今から500年くらい前のことです。綿にはたくさんの種類があり、それぞれ特徴を持っています。

アジア綿

繊維が短くて太く、ふとんの綿、脱脂綿に使われます。江戸時代に日本で作られていた和綿はこの仲間です。

海島綿 エジプト綿

最も長い繊維で細い糸や高級品を作るのに使われます。

アップランド綿

繊維の長さは中くらいで現在作られている綿の90%を占めています。

江戸時代の日本では和綿と呼ばれるアジア綿を栽培して糸車で紡いでいました。しかし、和綿は繊維が短いため紡績機械には向かないことや、海外から安い洋綿が輸入されるようになったことなどから、明治以降はほとんど栽培されなくなってしまっていました。
私たちは江戸時代の小倉織の再現のため和綿を栽培することにしました。種を取り除いて、綿打ちして紡いでみると和綿は弾力、色、手触りのすべてでとてもすばらしく、紡ぎやすいと実感することが出来ました。

綿を育てる

①5月の初め頃、水に一晩付けた種を1カ所に3.4粒ずつまきます。

②7日~10日で発芽します。元気のいい苗を1本残します。

③梅雨が終わって、太陽をあびてぐんぐん大きくなります。

④7月半ばから8月にかけて次々開花します。

⑤花の後に緑の丸い実がなります。

⑥9月頃から実がはじけ始めます。
白い綿が見えます。

豆知識

綿の仲間はどんな植物があるの?

アオイ、フヨウ、ハイビスカスなどのアオイ科の植物は綿の仲間です。
アメリカ大陸原産のアップランド種の花の芯には和綿のような赤い色がありません。

オクラ

ムクゲ

アップランド種の花

ご協力いただいている方々

綿の栽培

みやこ町
末永さま
小倉南区
岡田さま
恒宮さま
櫻間さま
研究会
野代・岩橋

綿協力

  • 鳥取県
    天と地のあいだ研究所
    しまだみわこさま

綿繰り

  • 障害福祉サービス事業所
    桑の実工房