活動報告
豊前小倉織研究会は、①小倉織の調査と研究 ②小倉織の制作 ③小倉織を広く伝える、の3つを柱にして活動しています。
砧打ち勉強会
2021.05.21
砧打ちとは?
織り上がった布地を「砧(きぬた)」でまんべんなく叩く事によって、糸同士がなじみ、素材本来の風合いを引き出します。
また叩かれて潰れた繊維が織り目を埋めると、光の反射部分が大きくなり、ツヤツヤに見えます。
とにかく叩く!だけどまんべんなく。
見ていると出来そうな?
いえいえ、初体験の私には加減が未知の世界でした。
やはり1歩ずつですね。
先生、先輩方はリズム良い叩き音。
叩き台の分厚い板がしっかり衝撃を受け止めてくれました。
小倉織の織密度の高さと、研究会ならではの手紡ぎの織り目が、叩く前とはまったく違う光沢感と風合いを生み出していました。
江戸時代の小倉の町中は、砧打ちの音も聞こえてきたのでしょうか?きっと様々な手仕事の音がしていたはずですね。(わた子)
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江戸時代初期から厚く丈夫な木綿として広く使われた小倉織。「濡れると昆布のようになる」「なめし革のような織物」と言われた小倉織の風合いを求めて、砧打ちの勉強を続けています。手触りがよく木綿の優しさが感じられる帯が出来ますように!(Keiko)
ITOBA展開催中!‐福岡アジア美術館-~13日(火)16:00
2021.04.11
福岡アジア美術館で ITOBAvol.3 開催中です。さまざまな繊維表現の作品が並んで楽しい展示になっています。お時間のある方はご覧いただけたら幸いです。会期は4月13日(金)まで。最終日は16:00までになっています。豊前小倉織研究会からは小倉織の帯を展示しています。他に絵織(大和)を展示しています。また、リバレイン1F HAKATAJAPANで小倉織の製品を販売しています。(kei)
墨染糸、柿渋染糸+手紡双糸=?
2021.04.11
もっと手軽に普段使いできる小倉織があれば、、、という思いから試行錯誤のうえ、作ってみました!出来上がったのは、手織りならではの味わいのある布。太い糸は筬一目に2本、手紡ぎ双糸(2本撚り合わせ)の糸は筬一目に3本通すことでバランスを取り、手織り機で同時に織っています。側の無地の糸は墨染と柿渋染めです。手紡ぎの双糸は帯を織るのに使った草木染めの糸です。これで巾着を作りました。研究会定番の巾着とは少し違って、柔らかい印象でなかなかいい感じです。ぜひ皆様にお手に取ってご覧いただきたいですね。現在墨染の糸と藍色手紡双糸で色違いを制作中。同じ素材で手提げも作りました。
4/8(木)〜4/13(火)ITOBA展の開催期間中HAKATA JAPANで販売します。(T子)
手紡双糸の牛革名刺入れ、眼鏡ケース
2021.04.11
革職人さんとコラボして、手紡双糸小倉織の名刺入れと眼鏡ケースが誕生しました!手紡双糸の存在感・風合いとこだわりの革がマッチして、センスよく仕上がりました。革はイタリアトスカーナ地方に伝わる古典的なタンニンなめし製法で作られたもので、確かな技術のもと、一つ一つ丁寧に手縫いされています。充分に油分が含まれていますので、お手入れは乾拭きのみでOK。使い込むほどに艶が出て長くご愛用いただけます。お洒落なロゴ入りの箱を用意しています。大切な方へのプレゼントに、ご自分へのご褒美にいかがですか。オーダーでお受けしています。お気軽にお問い合わせ下さい。4/8(木)〜4/13(火)ITOBA展の開催期間中HAKATA JAPANで販売します。(T子)
🌻 綿だより 今年も!
2021.04.11
研究会ではたくさんの和綿を紡いで小倉織を織っています。小倉織に欠かせない和綿を有り難いことに地元北九州市小倉南区や勝山などで毎年育てていただいています。写真は小倉南区のお二人の方が丹精込めて育ててくださった綿です。お一人は母原の山裾の畑で綿を育て、種取りまで済ませて届けてくださいます。日の光が透けて見えるほどふわふわな美しい綿です。もうお一人は高津尾で、毎年たくさん育ててくださっています。今年は20kg超!早速工房の母家の縁側にゴザを敷いて干しました。日向ぼっこ(^^♪)して充分乾いたら、種を取り、綿打ちに出します。綿打ちをすると繊維の方向が揃い、更にふわっふわでやさしい綿に生まれ変わって戻ってきます。長い旅です(^^) (T子)
マカロン?
2021.04.11
カラフルなマカロン?いえいえ、製作途中の小倉織飾りヘアゴムです(^。^) 研究会ではたくさんの布が日々織られています。主に帯反物として、またバッグやポーチ、名刺入れ、印鑑入れ、ブックカバーなどの小物になっていきます。その過程でいろいろな大きさのはぎれが生まれます。どんな小さな布でも最後まで大事に使い切りたいという思いから、これらの布を使ってヘアゴムやブローチ、しおりなどを作ることを考えました。裏には「kokuraori」とレーザーカッターで刻印した革を張っています。小さくて愛らしい小倉織もよろしくお願いします。(T子)
ITOBA展 4.8thu-4.13tue 福岡アジア美術館 ご案内
2021.03.11
2021年4月8日(木)から4月13日(火)まで福岡アジア美術館交流ギャラリーに於いて「ITOBA展」が開催されます。九州全域の繊維表現に関わる様々な技法を持つ表現者が集まり、バラエティに富む作品が多数展示されます。豊前小倉織研究会からは小倉織、、手紡ぎ真綿による絵織を大和が展示させていただきます。また、博多リバレイン一階のHAKATA JAPANに於きまして、作家の実演とワークショップが開催されます。同時に作家の作品も販売されます。豊前小倉織研究会は4/9(金)11:00~14:00、小さな織機を使ってストラップを作るワークショップを計画しています。感染対策に十分気を付けながらの開催となりますが、どうぞ、会場に足を運んでいただけましたら幸いです。(KEI)
「美しいキモノ」2021春号に手紡ぎ小倉織帯が掲載されました!
2021.03.11
「美しいキモノ」2021春号P92に豊前小倉織研究会の手紡ぎ小倉織帯が掲載されました!弓浜絣に小倉織の九寸帯を合わせて。笹蔓(ささづる)柄の木綿絣の着物のやさしい雰囲気にぴったりですね。帯のタイトルは「春のひかり」。本屋さんなどで手に取っていただければ嬉しいです!
北九州市立貫小学校4年生授業「小倉織のことを知ろう」
2021.01.19
1月19日(火)北九州市立貫小学校4年生87人の皆さんに小倉織の授業を行いました。コロナ禍ですので、感染症対策をしっかりとった上で、人数を分けて2コマの授業にして行いました。場所は体育館!大きな温風ヒーターを用意して下さいましたが、換気の為、出入り口の扉を開け放してあるので寒い!4年生の皆さんも私達もしっかり着込んで授業スタートです。子供は風の子、4年生の皆さんはとにかく元気。そして質問にも活発に発言します。小倉織の歴史を年表にして学んだり、ふわふわした種付き綿や、小倉織の袴地と手ぬぐい生地を触ってその違いを実感することで小倉織の特徴を考えてもらいました。続いていくつかのグループに分かれて糸紡ぎの体験をしてもらいました。順番を決めるのに自主的にじゃんけんを始めたのが印象的でした。また、研究会で織った帯反物(約500g)を持ってもらい、この帯を織るのにどれくらいの量の綿が必要か実際の綿を手の上に載せて当ててもらいました。盛りだくさんの内容で、あっという間の40分でした。最後に子供達に感想を尋ねると、「一つのものを作るには色々な道具と時間をかけてできている事がわかった。」「柔らかいふわふわのワタがこんなに固い帯になるのが不思議。」「ワタは植物だと初めてわかった。」「綿繰り機の仕組みが面白い。」「ワタから糸を作る仕組みを考えた昔の人の知恵はすごい!」などなど、率直で楽しい意見をたくさんいただきました。皆さんの心に小倉織のことが少しでも残ってくれれば嬉しいなぁと感じました(^^♪ (T子)
北九州中央高等学園 工房見学
2021.01.12
1月12日(火)北九州中央高等学園から技術コースII織物班に在籍している三年生2人と顧問の先生方が工房見学に来られました。生徒さん達は、小倉織についての基本的な話を聞いたり、織りや紡ぎなどの体験をしました。日頃から織物に関わっているだけあって2人とも熱心で、機の扱いもとても上手です。自分達が制作してきたバッグと小倉織の袴をルーペで比較した際にはその密度の違いに驚いたりしていました。しばし工房内は若いエネルギーでキラキラ。あっという間の2時間でした。11年前小倉城庭園の小倉織展での出会いがきっかけで始まった工房見学。毎年恒例行事のようになっていましたが、織物班がなくなるということで、今回で一旦終了ということです。大変残念な事ですが、また違う形で皆さんにお目にかかれる日を楽しみにしています。見学の最後に生徒さん達から自分で制作したポーチやマスクなどなど素敵なプレゼントをたくさんいただきました!本当にありがとうございました。(T子)