北九州市民カレッジ「小倉織を学び、織ってみよう!」 5回講座終了

2023.07.21

北九州市民カレッジ「小倉織5回連続講座」を初めて早いもので今年で9年目になりました。単発の小倉織講座は何度か実施してきたのですが、歴史を学び、小倉織の特徴を知り、ワタがどのように糸になるかを体験し、糸を染めて、実際に織るという一連の学習は市民カレッジが初めての試みでした。★毎回たくさんの申し込みをいただき嬉しい限りですが、実技を多く含むために20人という人数制限があり、「何年も待ってやっと講座を受けることができました」という方がおられることは申し訳なく思っています。★受講生の皆さんが、回を重ねるごとに次第に打ち解けて和気藹々のいい雰囲気になっていくのは毎年変わらない風景です。9年間のうちに小倉織の歴史などで新しく分かってきたこともあり、新しい資料も見つかりました。研究会の中にもいろいろな変化がありました。私たちも、市民カレッジとともに成長しています。★また、市民カレッジを受講された方たちの活動はそれだけで終わらずに、2017年には卒業生メンバーによる小倉織伝承会が誕生しました。伝承会はいまでは白い糸を染めて、袴を織ることができるまでの技術を身に付けて、小倉城庭園と室町コモンでの伝承活動を日々頑張っています。(Kei)

北九州市民カレッジ「小倉織を学び、織ってみよう!」第4回

2023.07.07

7月7日㈮ 市民カレッジ小倉織講座の第4回目が開催されました。前回の講座でデザインした真田紐の経糸並べる整経という作業から始まりました。2人1組となり、1人が整経を行い、1人が糸の順番と色を確認していきます。第4回目ということもあり協力し合いながら楽しく整経していく姿が見受けられました。その後「ミニ小倉」という簡易織機に整経した糸を通していきました。いよいよ、織のスタートです。ミニ小倉を上げ下げしながらよこ糸を通し、1段1段織っていきます。自分でデザインした真田紐の縞模様が4~5段織るとはっきりしてきます。どの真田紐も個性があって同じものが一つもありません。力加減によって紐の幅が細くなったり太くなったりしてしまうため、気を付けながら集中して織っていました。織る時間を少なくしか取れなかったため、持って帰る方、また最終回にも織る時間を取ってあったため、次回に織りあげる予定の方もいます。次は第5回目最終回。どのような真田紐が出来上がっているのでしょうか。とても楽しみです。(ゆう。)

北九州市民カレッジ「小倉織を学び、織ってみよう!」第3回

2023.06.30

6月30日(金)市民カレッジの小倉織講座第3回目が開催されました。当日は朝から強い雨が降る中、多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。会場の講座室には研究会の帯のサンプルと真田紐を展示して見て頂きました。前半の講義では、小倉織の縞の特徴を学びました。リネンルーペを使って小倉織と手ぬぐい布を見比べ密度を確認したり、織物摩耗試験での試験結果をグラフで見て確認したりして、小倉織の丈夫さをわかっていただけたと思います。また、小倉織の特徴の一つである双糸について「S撚り」「Z撚り」を拡大模型で説明しました。後半の実技では、始めに染色データ表を作成。前回の講座で染めた糸を含む18色を、各自で貼って完成です。続いて、自分で織る真田紐のデザインを考えます。まずは、作成方法をサンプルを見ながら学びました。デザインをする時に使うハニカム状の表と、整経する時に使う表の2種類を説明。初めて見る表に戸惑う方もいらっしゃいましたが、指導担当がたくさんいたので、質問を受け対応できたと思います。同時進行で、別室では糸紡ぎと機織の体験もして頂きました。私は機織担当でしたが、2回目の体験とあって皆さん上手に織られていました。しかしながら、やはり糸紡ぎは難しかったようで、思うように紡げなかった方が織り機に座って織りながら「こっちは安心する」とおっしゃって下さいました。いよいよ次回は、自分がデザインした真田紐を整経して織る作業です。どうぞ、お楽しみに。お待ち致しております。(Y子)

小倉織体験  ストラップを作ってみよう

2023.06.17

6月17日(土)、小倉北区の井堀市民センターで「小倉織のストラップを織ってみよう」ということでたくさんの方々に集まっていただきました。小学1年生から付き添いの方や興味を持ってくださった方々も加わり、賑やかなワークショップになりました。まず、小倉織の歴史や特徴の話を聞いたあと、ミニ小倉でのストラップ作りに挑戦しました。18本の経糸が一本おきに上下する間を緯糸が往復することで真田紐が織り上がるのですが、中には糸をすくってしまい、何段か解いてやり直す場面もありました。また、綿繰り機で綿と種を分けることや、綿を弓の弦で打って固まりをほぐしてふわふわにすることを体験した後に、糸車で糸を紡ぐ体験をしました。小倉織を通して改めて昔の人たちの知恵や我慢強さ、物を大切にする心などに思いを馳せた一日でした。最後に、自分の織ったストラップを手にした25名の参加者の皆さんから「楽しかった亅との感想をいただきました。

2023年度北九州市民カレッジ 小倉織を学び、織ってみよう(全5回)開講!

2023.06.14

5月26日(金)に「市民カレッジ~小倉織を学び、織ってみよう~(全5回)」が始まりました。今年も抽選で選ばれた20名の受講生の皆さんと「小倉織の歴史、紡ぎや機織り、染色、縞のマイデザイン、mini小倉で真田紐を織る」と、充実した内容で勉強していきます。第1回目からの詳しい内容は活動報告をご覧ください。

藍建てをしました

2023.06.13

 6月。工房では、藍建て をはじめます。藍建て とは、藍草を発酵させた「蒅(すくも)」を微生物の力を借りて発酵させ、藍染の染液をつくること。まずは「蒅」に石灰をまぜ、予め木灰に熱湯を注いでつくておいた上澄みの灰汁(あく)を加えてよく練り、団子状に丸めて藍甕(あいがめ)に入れていきます。そこにタンクの6分目の量になるまで灰汁を足して撹拌。初日の作業は ここで終わりですが、かなりの重労働です。 これから毎日撹拌したり、栄養源である お酒を入れたり、pHの管理などをして 上手く発酵するまで育てていきます。 なんとも手間のかかる作業!それだけに、他の染料とは違い、より愛おしく感じてしまう藍。いや、思わず親しみを込めて「藍さん」と、お呼びしたくなります。頑張って上手く発酵しておくれ〜 きれいな藍色を出しておくれよ〜と、祈る気持ちを込めて 藍建てをしました。こうして小倉織に昔から使われている藍色は、つくられていきます。発酵の様子は、また後日。がんばれー 藍さん!(mi

2023年度北九州市民カレッジ第2回 「天然繊維に触れる、染めについて学ぶ」

2023.06.09

6月9日(金)第2回目の市民カレッジが行われました。始めに講義室で、麻・絹・ウール・木綿の特徴や歴史について実物の繊維と原料を見ながら知っていただき、昔から小倉織に多く使われてきた藍による染色手順、その他のさまざまな染料について学びました。その後、実習室へ移動していよいよ糸の染色です!今回は班に別れて、濃い藍、淡い藍、中くらいの藍、濃い茜、薄い茜、黄色、緑色に木綿糸を染めていきます。黄色は玉ねぎの皮で、緑色は予め藍に染めた糸に玉ねぎの黄色を重ねて染色します。受講生の皆さんの手で丁寧に何度も染液の中で糸を繰って染めたあと、水洗いをくり返して、とても美しい7色の糸が染め上がりました。染料によってそれぞれ工程が違うので、空いている時間には他の班が染色しているところを見学しました。藍の中に浸かっている時には黄緑がかっていた糸が絞って空気に晒されるとサッと青色に変化する様子、茜や玉ねぎを煮出した染液で糸が染まっていったり媒染で色が変化したりする様子には驚きの声が上がり、皆さん和気藹々とした雰囲気の中でで染めを楽しまれていました。暑い中お疲れさまでした!次回は「小倉織の縞の特徴を学ぶ」です。実技では今回染めていただいた糸と研究会で染めた糸を合わせた18色を使って、オリジナルの真田紐のデザインをします。(こめ)

2023年度北九州市民カレッジ 小倉織を学び、織ってみよう(全5回)開講!

2023.05.26

5月26日(金)に「市民カレッジ~小倉織を学び、織ってみよう~(全5回)」が始まりました。今年も抽選で選ばれた20名の受講生の皆さんと「小倉織の歴史、紡ぎや機織り、染色、縞のマイデザイン、mini小倉で真田紐を織る」と超充実した内容を勉強していきます。さて、第1回前半の講義は、大和代表による小倉織の歴史です。皆さん真剣なまなざしで小倉織冊子を見ながら、メモを取るなど熱心に聞かれていました。後半の実技は、2人1組になっていただき、6台の紡ぎ車、2台の高機と綿繰り機を使って体験をしてもらいました。綿から糸を紡ぐ作業はコツをつかむのがなかなか難しく、皆さん結構苦戦していました。一方で機織りはほんの少しのアドバイスでスグに上手に織っていました。素晴らしいです! 綿繰り・弓打ちは、綿と種が離れていく様子がスムーズで、糸紡ぎと機織りで緊張していた分、気持ちがリラックスしてホッとする時間だったようです(笑)。今年で9回目を迎えた市民カレッジですが、スタッフ陣がとても充実しています。実技の場面で皆さんをサポートしているのは、私達の他に豊前小倉織伝承会のメンバーです。市民カレッジを卒業した受講生の中で興味を持った人たちが伝承会員となり、活動を続けています。受講生の皆さんも伝承会のメンバーに気軽に声をかけてくださると嬉しいです。次回6月9日(金)は「天然繊維に触れる、染めについて学ぶ」です。染色タイムをお楽しみに!(T子) *****豊前小倉織伝承会は豊前小倉織研究会に所属し、伝承部門を担っています。***

初めての講座シリーズ「小倉織を知ろう!織ってみよう!」№3

2023.05.13

3月26日に第3回目の講座が開催されました。最終回は実技です。小倉織伝承会が中心となって進められ、4名の方にご参加いただきました。前回の講座で、各自デザインしてミニ小倉に糸をセットした真田紐を織っていきます。前回お休みされた方には、こちらで用意した中からお好みのデザインを選んで頂きました。皆さんとても集中して織り進められ、、講師も驚くほどキレイな仕上がりに。織り上がった真田紐は、キーホルダーに加工してお渡ししました。続いて、前の講座で高機で織った布を使って、栞作りを体験していただきました。初めて扱うロールカッターで、2cm✕10cmの布を慎重に切断。オリジナルの台紙に貼って、小倉織用の糸で撚った紐を取り付けて完成です。1時間以上集中して織られてご満足頂いたのか、糸車やコースター織りの体験も準備していましたが、少し早目の閉会となりました。この度は、小倉城庭園という由緒ある場所で、小倉織を伝える機会を頂き大変光栄でした。ご参加頂いた皆様が、末永く小倉織に興味を持ってくださることを願っております。(Y子)

初めての講座シリーズ「小倉織を知ろう!織ってみよう!」№2

2023.03.19

3月19日、先週にひき続き第2回講座を開催いたしました。当日、小倉城庭園では花見茶会が催されており、展示室にて伝承会が復元した小倉織の反物とミニ袴、歴代藩主の書などに囲まれて、3名様での講座となりました。講義では、小倉織の「織り」と「糸」の特徴、さまざまな糸や布とその原料について学び、実際に素材や織り方の異なる布をルーペで見較べたり、蚕の入った繭、繭を広げたフワフワの真綿、大麻・苧麻、モコモコした羊毛などの素材もじっくり見て触っていただきました。布の織り方の違いや、素材の手触り・暖かさなどを新鮮な驚きとともにたっぷりと感じていらっしゃる様子でした。後半の実技では、真田紐のデザインサンプルを元にお好みの色彩でデザインを決め、26本の経糸を順番通りに並べて、小さな腰機のmini小倉に通します。お好みの色にアレンジしたデザインを丁寧に色鉛筆で描いた後は、色とりどりの経糸を美しく並べてスイスイと通していき、緯糸も選んで網針(あばり)に巻いて、予定よりも早く真田紐を織る準備ができあがりました!真田紐のデザインやmini小倉の準備と同時に、交替で高機での織り体験も行いました。こちらの高機で織った布は次回の講座でしおりにしていただく予定です。講義から実技、最後の質問コーナーまで、皆さんから小倉織への熱い思いと楽しい!という気持ちが終始伝わってきました。すてきな真田紐が織り上がるのがとても楽しみです♪(こめ)
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